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2025.05.05

【江東区北砂の歯医者がわかりやすく解説】きれいな永久歯のために、まず「口の機能」を整えましょう

皆さんこんにちは。砂町北歯科院長の下田です。

タイトルにも書きましたがGWいかがお過ごしでしょうか?

当院の今年のGWは5月下旬の学会参加のためお休みにせず営業しております。

今年のGWは格闘技のイベントも多く、私にとっては天国のような時間です。笑

格闘技がこんなに好きなのは多分その一試合に 命をかけて戦っているのが、私が仕事をしているスタンスに近いからかもしれません。 誇張でもなく 私は常に自分のベストパフォーマンスを出せるように日々の生活を意識しています。 さて、そんなことはさておき、今回のテーマはお子様の口腔機能と 花並びの関係について書かせていただきます。

お子さまの歯並びが気になっていませんか?

最近、「子どもの歯がガタガタになりそう」「矯正が必要か心配」といった声をよく聞きます。

歯がきれいに並ぶためには、矯正の前に 今から来られるんですけども実は口の機能を正しく育てることが何より大切です。
今回は、「どうして口の機能が大切なのか」「家庭でできることは何か」を、歯科の視点からわかりやすくお伝えします。

目次

1.口の機能って、何のこと?

「口の機能」とは、噛む・飲み込む・話す・呼吸するなど、口のまわりで行われる動き全般のことを指します。
これらの機能がスムーズに働くことで、顎がバランスよく発達し、永久歯が自然にきれいに並ぶスペースが確保されていきます。

逆に、舌の位置が悪かったり、いつも口が開いていたりすると、顎の成長に偏りが出てしまい、歯が並ぶスペースが足りなくなることも…。

実は、お子さんの歯が最終的に落ち着く位置には、生まれつきの骨格だけでなく、「お口の周りにある様々な筋肉」が大きく関わっていることをご存知ですか?

歯は「筋肉の力が釣り合う場所」に並びます。

お口の中には、歯を取り囲むようにたくさんの筋肉があります。主なものは以下の3つです。

  1. 舌(した): 口の内側から歯を押す力
  2. 頬(ほほ)の筋肉: 口の外側から歯を押す力
  3. 唇(くちびる)の筋肉: 口の外側から歯を押す力

これらの筋肉は、私たちがものを食べたり、話したり、飲み込んだり、呼吸したりするたびに動いています。そして、それぞれの筋肉が歯にかける「力」は、常に変化しています。

舌は、食べ物をまとめたり、飲み込む時に歯に触れたり、安静時には上あごについています。

頬や唇は、口の中の食べ物がこぼれないように抑えたり、表情を作ったりします。

歯は、まるで水の上に浮かぶ小舟のように、これらの内側(舌)と外側(頬・唇)からの力のバランスが取れる場所に位置しようとします。この、「筋肉の力が調和し、釣り合った状態」で歯が並ぶ場所を、専門的には「均衡領域(きんこうりょういき)」や「中立帯(ちゅうりつたい)」と呼びます。

2.乳歯の早期脱落には要注意

虫歯や外傷で乳歯が早く抜けてしまうと、その後に生えてくる永久歯が並ぶスペースが狭くなってしまうリスクがあります。
そんな時は、保隙装置という装置を使って、永久歯の正しい位置への誘導をサポートできます。

3.「予防矯正」という考え方も

最近では、「歯並びが悪くなってから矯正する」のではなく、「永久歯がきれいに並ぶように導く」ための予防矯正が注目されています。
例えば、乳歯の一部をタイミングよく抜いたり、簡単な装置を使ったりして、顎の成長と永久歯の萌出をコントロールする方法です。別名1期治療とも言います。

早めのチェックと対応で、将来的な本格矯正を回避できることもありますので早めに相談してください。

4.顎の成長で歯並びが自然に整うことも

実は、子どもは成長の中で顎の幅(特に下顎の犬歯間幅)が自然に広がっていくことがあります。
この変化が、少しガタガタしていた前歯を自然に整えてくれることもあるんです。

ただし、これは全てのケースに当てはまるわけではないので、定期的な経過観察が大切です。

5.江東区でお子さまの歯並びに悩んでいる親御さんへ

「歯並びが気になるけど、矯正までは早いかな?」
「食べ方や口の使い方にクセがあるかも…」

そんな不安をお持ちの方は、ぜひ口腔機能のチェックから始めてみてください。
江東区北砂エリアの砂町北歯科では、成長に合わせた口腔機能のチェックと、予防的な矯正相談も承っております。

6.参考文献(ハーバード方式)

  • Bijoor, R. R., & Kohli, K. (2005). Contemporary space maintenance for the pediatric patient. N Y State Dent J, 71(2), 32–35. PMID: 15887467.
  • Hartmann, C. R., Hanson, P. R., & Pincsak, J. J. (2001). Mandibular intercanine width increase without intervention in children with slipped contacts. Pediatr Dent, 23(6), 469–475. PMID: 11800445.

院長

下田隆司
下田隆司

砂町銀座の通りにある歯科医院のブログです。
砂町北歯科院長として日々多くの患者さまのニーズやお悩みにお応えしています。
セカンドオピニオンにも対応しています。お口のお悩みなら砂町北歯科へお気軽にご相談ください。