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2025.06.20

江東区の小中学生の虫歯事情

先日私、行政の仕事をこなしてまいりまして、江東区の小中学生の口腔保健についての話し合いに行ってまいりました。

江東区では毎年、児童・生徒の歯科健康状態の調査が行われており、むし歯の有無や歯肉の状態が詳細に報告されています。今回は最新の令和6年度(2024年度)のデータを中心に、江東区の子どもたちの口腔内の健康状態を分析してみました。

当院にかかって頂いている子供達のほぼ全員が当然のように問題がありません。
親御さん達が熱心なこと、正しい予防の知識を実践して頂いていること
が大きい要因のように思います。私はそんな皆様が本当に誇らしく思いますのでこれからもよろしくお願いいたします!

🔹むし歯の本数を示す「DMFT指数」は全国平均より良好!

12歳児(中学1年生)のDMFT指数は、令和6年度で0.25と、東京都平均の0.26よりわずかに低い数値となりました。

📉過去6年間(令和元〜6年度)の江東区の推移を見ると、ほぼ0.2台で推移しており、全国的にも非常に良好なレベルにあると評価できます。

✔ 参考:厚生労働省が掲げる「健康日本21」では、12歳児のDMFT指数1.0未満を目標としていますが、江東区はすでにこれを大幅にクリアしています。

🔹一方で課題も…歯肉の健康状態に注意が必要

むし歯は減少傾向にある一方で、**歯肉炎や歯肉の異常を示す「歯周疾患の被患率」**は依然として課題です。

令和6年度の小学生全体の歯周疾患被患率は5.21%で、東京都平均の5.92%よりもやや低いものの、依然として20人に1人が歯肉の問題を抱えていることがわかります。

また、中学生では1割以上が歯肉の状態に問題ありと判定されており、学年が上がるにつれて歯肉炎のリスクが高まっていることが読み取れます。

🦷 分析まとめと今後の対策ポイント

  • 江東区のむし歯予防は非常に成功していると言え、保護者や学校、歯科医師会の地道な取り組みが成果を上げている。

  • しかしながら、歯肉の健康状態(歯周病予防)についてはさらなる啓発・介入が必要

  • 歯肉炎は初期段階では自覚症状が乏しいため、定期的なプロフェッショナルケアやブラッシング指導がカギ。

  • またここのデータには出ていませんが歯並びやお口の機能に問題がある子が検診でも多数見受けられました!
    当院ではそういう患者様に口腔機能のトレーニングなども説明していますのでご相談ください。

✨ 保護者へのメッセージ

お子さんの「むし歯がない=安心」ではなく、歯肉のチェックや口腔習癖(口呼吸・歯ぎしり・舌癖など)にも注意を向けてみてください。定期検診では歯だけでなく、歯肉や咬合のチェックも大切です。

またやはり継続した口腔内管理が本当に肝になりますのでよろしくお願いいたします!

江東区では、子どもたちの健やかな口腔の育成のため、今後も地域一体となって歯科保健活動を推進してまいります。

院長

下田隆司
下田隆司

砂町銀座の通りにある歯科医院のブログです。
砂町北歯科院長として日々多くの患者さまのニーズやお悩みにお応えしています。
セカンドオピニオンにも対応しています。お口のお悩みなら砂町北歯科へお気軽にご相談ください。