院長挨拶

歯科治療というと、どんな治療をされるのかもわからず、不安な気持ちを抱えている患者様が多くいらっしゃいます。そこの背景には説明不足が多くの場合原因としてあるように思います。
現代においても日本では30代以上の8割が歯周病に罹患していると言われております。本来歯科治療というものは非常に緻密で繊細なものであり、しっかりとゴールを見越した治療が必要となります。
そのため、患者様一人ひとりに合わせたしっかりとした治療計画を説明していくことを大切にしています。丁寧な治療は原因を考えた診断も実際の施術も時間がかかるものです。
基本的に歯科治療は
診査診断→治療計画の立案→歯周病の基本治療→必要な方には歯周外科→機能回復→メンテナンス
この流れで臨床は原則行われます。
特に歯周病の治療は重度であれば重度であるほど治療に時間がかかります。長い時間をかけて悪くなったものが、短期間ですぐに良くなるということはありません。長い場合は手術も伴い数年かかる場合もあります。
もちろん人体相手ですので途中の方針転換が必要になる場合もありますが、大切なことは最終的に行き着くべき場所がどこなのかを見越してしっかりと計画することです。
当院では初回のカウンセリングと検査とお掃除で45分から60分しっかり時間をとった上で一人一人にしっかり向き合い治療方針についてじっくり説明させていただきます。
当院のベースとして最も大切にしているのは患者様に正しく病態を理解していただき、そもそも歯周病や虫歯にならない。ということです。理由は歯周病や虫歯は生活習慣病の一種であり、正しい知識さえあれば予防できる可能性が非常に高い病気であるからです。
この事実を知らない方も多く年齢のせいで悪くなるものだと一括りに考えている方が多いように思われます。仮にそうだとすると高齢の方はみんな歯を喪失しているのか?というとそうではありません。20本以上たくさん歯が残っている方もいれば、総入れ歯の方もいらっしゃって、口腔内の状態に格差があるのが現実です。
歯の長期予後には色々な要素がありますが、1番簡単に歯を多く残す方法があります。その答えはどれだけ定期的にメンテナンスを積み重ねるのかというところにあります。
定期的なケアを行うことにより得られるメリットは非常に大きいです。なかなかメンテナンスで通う意味を見出せないと思うかもしれませんが10年後、20年後にもしっかりと自分で噛めるという将来への積み立て投資のようなものだと考えていただけたらと思います。
正しい知識を啓蒙し、患者様に情報をお伝えすることにより、患者様の意識を高めていくことで実は医療者側も治療の負担が減ります。患者様も治療に通う回数が少なくて済みます。社会にとっても社会保障費の削減に協力できます。実は誰も損をしないのがそもそも病気にならないようにする予防というものです。
増え続ける色々な口腔内の悩みに対してソリューションを提供できるよう。私自身も研鑽を続けていきます。