院長ブログ
グルコセンサー
当院はグルコセンサーを使っております。
グルコセンサーとは、咀嚼機能・能力測定をする為の検査です。専用のグミを噛んで砕き、その砕けた細かさや唾液で分解された糖分などを計測し、どのくらい噛めているのかを調べるものです。客観的に数値を出すことが出来ますので、現在義歯をご使用頂いている方が、治療で新しい義歯を作ることになったり、修理することになった時、「噛めるようになった」という証言以外に、きちんとそれを計測して確認することが出来ます。
先日あったエピソードとして
入れ歯を始めて使った方が
入れ歯を使う前は85mgしかなかった数値が入れ歯を使い始めて148mgまで数値が上がりました。
これはつまり入れ歯できちんと噛めるようになったことが示唆されています。
患者様が噛めるようになると嬉しいですね!
銀歯がいいのかセラミックがいいのか
被せ物をしなくてはならないけど、何がいいの、、、?
そんな悩みがあると思いますので今回はそれに関して記事を書きます。
まずは銀歯の治療について。
一般的に金属製の補綴物(ほてつぶつ)のことを銀歯といいますが、実際に銀で作られているわけではありません。歯科用金属にはいくつかの種類がありますが、保険治療では金銀パラジウム合金という貴金属系合金が最も多く使われています。金銀パラジウム合金は、金・銀・パラジウム・銅のほか、インジウム等を含む金属です。安価で強度が高いというメリットがある反面、金銀パラジウム合金で作製された銀歯に使うことにより、次のようなリスクが高くなります。
歯科用金属アレルギー
歯科用金属アレルギーとは、唾液に溶けてイオン化した金属が、体内に取り込まれた後でタンパク質と結合することにより、異物(アレルゲン)とみなされて起こるアレルギー反応のことです。銅やパラジウムのほか、まれに金や銀に対してアレルギー反応を起こす人は、金銀パラジウム合金で作られた銀歯を入れた場合、アレルギー症状が起きる可能性があります。
ブラックライン
銀歯や金属製のフレームの差し歯を入れた場合、溶け出した金属イオンが歯茎に沈着して、歯と歯茎の境目に黒っぽい線が現れるブラックラインがみられる場合があります。
ブラックラインは、歯茎が痩せて歯根が露出してしまった場合、さらに目立ちやすくなるため、前歯のような審美性が求められる部分の治療には注意が必要です。
二次カリエス
二次カリエスとは、虫歯治療を行った歯で二次的に起こる虫歯のことで、金属の詰め物や被せ物にした場合、二次カリエスが起こりやすくなります。
二次カリエスの主な原因としては、銀歯の劣化があげられます。金属が酸化することによって、徐々に歯と銀歯の間に隙間ができて、虫歯ができやすい状態になるのです。
では、セラミックはどうか??
セラミックの歯は、従来は陶器と同じように高温で焼き固めて作られていましたが、最近では、あらかじめ焼き入れをしたセラミックの塊を使って、コンピュータ制御で設計から製作までを行うCADCAMが一般的になってきました。
セラミックによる歯科治療には、主に次のようなメリットがあります。
目立たない
セラミックは、保険治療の対象となるプラスチック(レジン)と違って、天然歯に近い透明感やツヤが得られることから、前歯に入れても自然でほとんど目立ちません。
劣化しにくい
セラミックは通年劣化が起こりにくく、ほとんど変色が見られないのが特徴です。そのため、銀歯に比べて二次カリエスも少なく、長く使い続けることができます。
体への影響が少ない
セラミックは、銀歯のような金属アレルギーの不安がない上、ブラックラインやブラックタトゥーのような歯茎への影響もありません。
表面に汚れが付きにくい
銀歯は表面に細かな傷がつきやすいため、表面に汚れが付きやすいという欠点があります。それに対して、セラミックは硬くて傷つきにくいため、銀歯のような汚れは付着しません。
補綴物の精度が高い
患者さんの歯の模型をスキャナーで読み取ったデータをもとに、CADCAMで設計・製作した補綴物は、正確性が高く歯にぴったり合うため、虫歯になりにくいという利点があります。
セラミック治療のデメリットは?
セラミックには銀歯にはない優れたメリットがある一方で、残念ながらいくつかのデメリットがあります。そのため、セラミックのメリットとデメリットの両方を理解した上で、銀歯とセラミックのどちらを選ぶか検討することが大切です。
特に、セラミック治療は審美性を高めるために行うことから、保険が適用されないため、銀歯に比べて治療にかかる費用が高額になってしまいます。
さらに、セラミックは高強度である反面、強い力がかかると割れやすいという性質があります。そのため、「奥歯には強度の高いセラミックを選ぶ」「歯ぎしり防止のため就寝中にマウスピースを装着する」等の対策をとると安心です。
ざっと比較しただけでもセラミックには利点が多いです。
当院では多くのセラミック治療を行っております。
症例集を見ていただければ参考になる部分も多いと思いますので是非ご覧になっていただければと思います。
症例集2
エアーフローによるメンテナンス
3ヶ月に一度やらせていただいております。
エアフロー(別名:ジェットクリーニング)とは、歯科医院で受けることができる歯のクリーニングの一種です。
専用のパウダーをジェット水流で歯に吹き付けることで、「茶渋」や「タバコのヤニ」などの着色汚れを効果的に落とすことができます。
さらに、虫歯や歯周病の原因となる歯にこびりついた細菌の塊「バイオフィルム」も除去することもできますので、予防にも効果的です。
精密根管治療とニッケルチタンファイル
当院では、先端技術とマイクロスコープを利用した「根管治療(根っこの治療・神経の治療)」を実施しております。
根管治療は、虫歯が神経(歯髄)まで達した段階で行います。神経が入っている「根管」は細くて複雑な形状のため、治療には高い精度が求められます。根管治療ではまずは根管の中の虫歯に冒された神経や歯質を除去して根管を綺麗に清掃してからかぶせ物をする治療を行います。
一見簡単な処置のように思えますが、「根管を綺麗に清掃する作業」は非常に困難を極めます。なぜなら、根管はとても複雑に入り組んでおり、しっかり清掃を行わなければ、「痛み」「腫れ」などの原因となり、「根尖病巣」という病気にもなるためです。下の画像ですが、「黒い部分」が神経の入っている管であり、このすべてを綺麗に清掃する必要があります。
従来までは、「肉眼」でこの治療をしていました。
少し考えればわかると思いますが、「肉眼」ではこの細かい部分をすべて確認しながらしっかり作業することは不可能です。つまり、従来法の根管治療とは「勘」や「経験」に頼った治療で、時には再治療そして「抜歯」の選択を迫られることも多々ありました。
しかし、マイクロスコープを利用することで、今まで見えなかったものが見えるようになり、しっかり目で確認しながらの治療が可能になります。
特徴1 治療精度を飛躍的に高める「歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)」
歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)とは、その名の通り、視野を拡大する機器です。
根管治療においては、どれだけしっかりと問題部位を目で確認できるかが成功の成否を分けますので、成功率を上げるためには欠かすことができない機材になります。
下の画像は肉眼の視野とマイクロスコープの視野の比較になります。
どちらの方が精度の高い治療ができるかは一目瞭然ですね。
特徴2 歯に優しい柔軟性をもつ「ニッケルチタンファイル(Ni-Tiファイル)」
根管治療では、虫歯に侵された神経を除去するために「ファイル」と呼ばれる器具を使用します。このファイルは大きく分けて二種類あり、ひとつが「ステンレスファイル」、もうひとつが「ニッケルチタンファイル(NiTiファイル)」というものです。
多くの歯科医院ではステンレスファイルのみを使用していますが、当院では十分な柔軟性を持ち、より神経を除去できるニッケルチタンファイルも同時に導入しています。
これにより、患者様の歯を残すための精密根管治療が可能となるのです。
特徴3 根管内を綺麗に洗浄・消毒する「EDTA」「次亜塩素酸ナトリウム」
根管治療では、ファイルと呼ばれるステンレス製のヤスリのような器具で、根管内の汚れを削っていきます。
ヤスリでものを削ると細かな削りカスが出るのと同様に、根管治療でもファイルで歯質を削る際にカスが出ます。
このカスにはたくさんの菌が存在していますので除去しなければならないのですが、手用の器具では除去できません。
また、根管内は非常に複雑な形をしており、側枝と呼ばれるファイルが届かない細かい神経の箇所も存在するため、根管内全体をできるだけ無菌化するためにしっかりと根管の形を整え薬液で洗浄することが必要になります。
ほとんどの歯科医院では空けた穴に薬を詰めて入れ替えるだけで、充分に根管の形を整えて洗浄することなく根管治療を終えてしまいます。1度治療して完治したと思っていた箇所が、再度治療を行わなくてはならないのはこのためです。
この問題を解決するのが「EDTA」、「次亜塩素酸ナトリウム」という薬剤です。 専門的な話になりますので詳細は割愛させていただきますが、簡単にご説明をしますと、これらの薬剤は、ファイルで生じた削りカスを溶かし、消毒することで根管内をクリーンな状態にし、病気の再発を防ぐものです。当院では、これらの薬剤を用いて根管治療を行っております。
特徴4 根管を傷つけず、正確に治療を進めるための「根管長測定器」
根管治療をする際、根管内の深さを正確に知る必要があります。
当院ではこの深さを把握するため、根管長測定器というものを利用しています。
これは根尖(根の先っぽ)までの距離が非常に正確に計測できる優れものです。
技術を要する「歯根端切除術」「再植術」の実施
通常の根管治療を行っても症状が改善しない場合は、「抜歯」の選択が一般的です。しかし当院では「歯根端切除術」や「再植術」の外科処置を実施することで、可能な限り歯を残す治療が可能となっています。
歯根端切除術
神経を取った後の治療(根管治療)がうまくいかなかった場合、根っこの先っぽの方に「膿の袋」ができる場合があります。膿の袋があまりに大きい場合には抜歯になりますが、そうでない場合は、外科的に根尖(根の先っぽ)を切断すると同時に膿の袋を摘出する処置を行います。これを歯根端切除術と言います。
再植術
再植術とは、問題のある歯を一旦「抜歯」し、口腔外でしっかり処置をし、再度口の中に戻す術式です。お口の中での治療では治療する際様々な制限がありますが、一旦抜歯すればそのような制限がなくなり、360°自由な視点で問題箇所の処置が可能になります。
ガイデッドサージェリー(インプラントの最新の手術)
ガイデッドサージェリーシステムを導入いたしました。
ガイデッドサージェリーとは、専用のソフトウェアを用いて、コンピュータ上でインプラント治療を計画した後、手術用のガイドを作製し、ガイドを用いてインプラント手術を行うことです。これにより、計画通りの位置にインプラントを埋入することができ、より安全で正確な治療を行うことができます。
ガイドシステムによる治療の流れ
1. CT検査
CTにより顎の骨や血管・神経の走行などを3次元画像で確認します。
2. 診断・インプラント計画
CTのデータをもとに、人工歯の形態、およびインプラントの埋入位置・角度・深さなどを決定します。歯科医師・歯科技工士がチームとなってCTデータを共有し、コンピュータ上で手術から人工歯装着までの治療計画を立てます。具体的には、人工歯の形態、使用するインプラントの種類とインプラントを埋め込む位置・角度・深さなどを計画します。
3. サージカルガイドの作成
計画通りの正確な手術を行うため、CT上での治療計画に基づいて専用のサージカルガイドを作製します。
4. サージカルガイドを使用してインプラントを埋入します
製作したガイドを口の中に固定し、専用の器具を使用してインプラントを埋入します。これにより、コンピュータ上で計画した通りの位置・角度・深さとなるよう正確なインプラント手術が行えます。
インプラントが理想的な位置に埋入されれば、機能性や審美性に優れた人工歯の作製が可能になります。
当院はインターオーラルスキャナー、CT、最新のインプラントシステムなど
設備投資をしっかり行っております。
質の高い治療を目指しております。
お気軽にご相談ください。
歯が浮いたような感じがします
他院で以前治療を受けた歯が浮いたように痛いとのことで来院されました。被せ物を外し、中を確認すると何やら汚れています。。。
材料を外すと大量の排膿が。
根管の中が非常に汚れており細菌感染を起こしていました。
徹底的に洗浄を行いました。
当院ではマイクロスコープを用いた質の高い治療を行っています。
マイクロスコープは普及率はまだ10%もないため
10個歯科医院があったら一つしか持ってないくらいに
珍しい機材なのですが、マイクロを用いた根管治療により
従来では厳しい症例でも治る場合があります。
しっかりとした治療を望まれる方はぜひご相談くださいませ^^
精密な根管治療
当院はマイクロスコープを用いての根管治療を行なっています。マイクロスコープは普及率が7%程度と言われています。
いわゆる根っこの治療と言われる根管治療は
0.1ミリの世界の話ですので
肉眼では確実に見えてない部分が出てきます。
拡大して見ると
当院の前の治療のたりてない部分がわかります。
治療操作をすると、
大量の排膿が
しっかり洗浄を行い、歯の保存の可能性が高まりました。
できるだけ歯の温存を試みてみるのは大切です。
- 根管治療は非常に成功率の高い治療ですが、治療の成否を決める多くの要素があるため、根管治療がなされた後も再治療、外科処置、抜歯などの処置をしなくてはならなくなることもあります
- 根管治療中には、器具の破折、穿孔、修復物の損傷、歯の破折、術中・術後の不快症状、術後の痛みや腫脹などの事象が稀ではありますが起こりうることがあります
予防中心型への移行の意味
ステイホームと我慢の時は続きますが、皆さま一緒に頑張りましょう。
今日は予防歯科について。
どういう時に歯医者に行きますか?
痛くなった時、定期的に、それとも数年に一度?
実は症状がある時だけ、数年に一度くらいでは歯を失ってしまう傾向にあるのがわかるかと思います。
当院は、専門的な器具を数多く取り揃え、他院に比較してそもそも虫歯や歯周病にならないための治療に力を入れています。
歯がなくなっても、、、
という方は歯がなくなると総入れ歯などだと自分の歯の20%程度しか噛めません。
そうなると人生80歳、90歳まで生きるのが今では普通の世界ですから食べたいものがうまく食べれないなどそういう可能性も
出てきてしまいます。
豊かな老後を過ごすお手伝いができればと思います。
定期的な検診の意味
「最後に歯医者に行かれたのはいつですか?」という質問をしますと
「結構最近です。1年か2年前です」
という回答をいただく場合があります。
医療者側の立場から言いますと、
歯周病に罹患されている方の場合、基本的には年に4回、つまり3ヶ月に1度の頻度での
診療をお勧めしています。
理由としましては、歯周病は糖尿病や高血圧と同じように一度罹患してしまうと
治るというより、コントロールをするという表現が正しいためです。
定期的なケアによりそのコントロールが可能になるのです。
歯周病は成人の8割が罹患していると言われるほど
一般的な感染症ですから、当院の方針としましては上記のように
年に4回の受診をベースとして考えさせていただいております。